有弥の事故のことがあさみの耳に入るのはそれから3時間後…

11時5分


―ぶーっ

あさみの携帯のバイブが反応する

「…ん?電話?」

着信番号は…有弥から。

「もしもし。」

『……もしもし。』
少し控えめな落ち着いたきれいな女の人の声が聞こえた。

思わずあさみは慌てた。

「あっ…あの…どちらさまでしょうか…」