彼女の機嫌とりなんて、今まではしなかったんだけどなぁ。



「出ておいでよスミレ~」

「ヤダ…」

「じゃあいいよ。机ん中とか勝手に見ちゃうし~」

「だ、ダメっ!!」



ガバッと布団から出てきたスミレを捕まえて抱きしめた。



超拗ねてんじゃん…。



「もう好きじゃないんでしょ…」

「好きだよ~。ちょっとダンスにハマっちゃっただけじゃん?」

「ダンスと浮気ぃ~…」

「スミレ一筋だよ、俺。はい、チューするから顔上げて?」

「ずるい、陽ちゃん…」



キスしたら抱きつかれた。



カワイイチビ~。



ごめんね、ほっといて。



「寂しかったもん…」

「ごめん、ごめん」

「このままあたしなんか捨てられるんじゃないかと思っ…そのジャージなに!?」

「カッコイイっしょ?部活で作った」

「陽ちゃん!!似合う~!!憎たらしいほどカッコイイ…」

「なんだよ、ベタ惚れだな」

「ん~!!大好き!!」



俺も大好きだよ。