そんなことしたら…俺は…。



「先輩、大好きです…」

「うるさいよ」

「なんて言われても好きなんです!!」

「うるせぇって言ってんだろ!!俺が必死に悩んだ結果なのに…一瞬で無駄にすんじゃねぇ!!」

「悩んだ…?」

「あっ…」

「先輩、あたしのこと好きなの?」



ムカついてつい…。



なんなんだよマジで…。



4日も必死で考えたのに…。



なんで…白咲は俺の心ん中に入ってくんだよ…。



ギュッと首に抱きつかれた。



暖かい匂いがして、小さな白咲がいつもより重く感じる。



「あたしはどうしたらいいんですかぁ…。一緒にいると…たくさん先輩のこと好きになりますよぉ…」

「だから、いない方がいい…」

「イヤです。あたしは先輩が好きです…」



閉じこめたはずの気持ちが溢れ出して止められない。



白咲の『好き』は、俺の中に易々と入り込んで来る。



もうムリ…。



俺、白咲が好きだ。



「キスして、スミレ…」

「いっぱいします…」



好き、好き、好き、好き…。