二人に挨拶をした私は、特にやることもなかった。




だけど何もせずにしておくのも嫌だった。




「掃除は昨日やったし、今日は宿題もないし・・・」





ガタッ−






「えっ・・・」





階段をあがりかけていた私はその足をとめた。



今の音は・・・お父さんの仕事場から?




お父さんの仕事は作家だ。

けっこう名の知れた作家だったから、私の学校でも人気だった。





そんなお父さんの仕事場は地下室。