私はそれ以上喋らなかった。


ホスト野郎の言う通り、本当に泣いてしまいそうだったから。


そして私は家に着いた。


去り際にヤツは言ったんだ。


「瑠璃華ちゃんは笑ったら、きっと極上の美人さんやで〜」



本当は聞きたかった。


何で標準語が喋れたのか。

何で私の名前を知ってるのか。

何で私を助けたのか。



でも一番は…あんたの正体は誰なんだ?って。