「ええと・・・君は誰? 君は僕だよね? この部屋は・・・」


痛みも引いて冷静になると疑問が泉のように湧いてくる。


そんな僕を察したのか、"僕"は両手の掌を僕に見せるようにして、ストップのサインを見せた。



「ちょっと待て、待て。 そんなに一気に聞かれると俺まで混乱する。 まず先に、俺とおまえは赤の他人だ。」





藍色の瞳。

細い金髪。

母さんゆずりの薄い唇。





どこからどうみても僕だが、なるほど、口調や目つきが僕とは違う。


こっちの"僕"の方が大人っぽくて冷たい感じだ。