柚はクスクスと笑いながら、花を束ねる。


「柚、こいつ追い返してー」


「絶対絶対っ、帰らぁぁん!」


疲れる女や。
俺の苦手のタイプだな。

柚の隣で手伝いをしていると、愛美は真ん中に割り込んで邪魔をする。


あかん、そろそろキレそうや。


「あのなっ!」


「あ、あたし今度、蓮と同じ学校に通うことになったから」


「…は!?」


冗談やろ、冗談だと言ってくれ!

絶対、嫌や。同じクラスになったらもっと嫌だけど!


「あかん、絶対にあかんで」


「照れんでええから」


照れる!?ありえへんからっ!

マジでか、マジで…同じ学校…っ。