「れーんっ!」


もう何日が経ったんやろ。
毎日毎日、花屋に来る愛美。


柚も相変わらず優しく愛美に接している。


「なんやねん」


「花買うてやろ思って来たんよ」


「ええよ、別に。仕事の邪魔」


花を束ねて、瓶の中に入れる。
愛美も俺の手伝いをしようと、引っ付いてくる。


「あのぉ、オススメの花ってありますか?」


客が来ても、愛美は邪魔ばかりする。

勝手にオススメだと言ってバラを客に押し付ける。


「すんません、こっちがオススメ」


大きなヒマワリを客に見せると、客はキャーと嬉しそうにして買って行った。


「もう、せっかくあたしが…」


「バラはオススメしてない。勝手に決めんな」


何もせんでええから、帰ってや。