「え…っと…」


困惑する柚。
あかん、ダメや。

柚の腕をつかんで、抱き寄せた。


「柚しか見れんから」


「でも、負けない」


どう言ったらわかるん?
俺は柚だけだ。

…ここは、やっぱり。


柚の顔を両手で挟んでキスをした。

舌を絡ませて、チラッと愛美を見る。


諦めてくれ。


愛美は顔を真っ赤にしながら、涙目になる。


唇を離すと、柚も真っ赤になりながら俺の服を引っ張る。


「…愛美、もう帰れ」


「蓮は?」


「柚と一緒に…ホテル行く」


今日は家には帰らない。