起き上がると、愛美が抱き着いてきた。


「もうちょっと…このままでいて…?」


空を見上げて、月を見つめた。満月で光り輝いていた。


柚に見せてやりたい。


「…あたし、諦めへんから」


「は?」


「好きでいるから」


ちょっ…かなり困る。
俺には柚っていうかわいいかわいい彼女がおんねん。


しかも、こんなとこ見られたらっ!


「…蓮君?」


…うぉぉっ!

ゆ、柚っ!!


タイミング良すぎやぁっ。
コンビニの袋を持って目の前に立つ柚。


「これは…」


「あのっ」


愛美は柚の手をつかんで、言った。


「あたし、蓮のことが好きなんで…奪ってもいいですよね」


いいですよね?

あかーん!!