無言で食べていると、オトンがつぶやいた。


「…また女の子…」


空気みたいなオトンが言った。オトン、俺が悪いんやないからな。


オカンが悪い。俺は悪くない。


「あ、やっぱり…あたし」


「愛美ちゃん、遠慮せんといて。いつまでもいてええから」


俺は立ち上がって、2階に行こうとした。


すると、オカンが俺にティッシュの箱を投げてきた。


「何するん…」


「態度が気に入らん!愛美ちゃん、寝るとこだけど蓮のとこでええよっ」


勝手に決めんなって!
俺には柚っていうかわいい彼女がおるんやから!