家に着くまで、ずっと空を見上げて歩いていた。


家の中に入ると、さっきの星がどれだけよかったか柚に教えたくなって携帯をポケットから取り出した。


「お、お…おかえり」


愛美が顔を真っ赤にして、突っ立ていた。


「あ…今日から居候するんやけど…」


「よかったな」


それだけ言って、部屋へと走る。

柚…俺、やっぱ柚が隣におらんと寂しすぎる。


「蓮っ、ご飯~!」


オカンのうるっさい声を聞いて、携帯をベッドに放りなげた。

リビングには、愛美が俺の隣に座っていた。


オカンやな、仕組んだのは。