柚と手を繋いで、柚の家に向かった。


「じゃ、またね!」


「ああ、腹出して寝るなよ~」


「出さないよっ」


怒る柚に手を振りながら、家へと………って、帰りたくないな。


柚が見えなくなると、急に寂しくなった。


俺、ひとりは嫌なんだな。


しゃあない。

家へとゆっくり歩く。
早く帰っても何もないし。


…もうちょい、柚と一緒にいたかった。


手繋いで、デートして。
キスして、抱き合ったり。


「欲求不満になりそー」


空を見上げると、真っ暗な色に小さく光る星が散らばっていた。


よーく見れば、綺麗やなぁ。