「あたしもね、花が好きなの。だから、いつかあたしの花屋さんを…」


「ええなぁ。かわいいで」


「こら、からかわないの」


「ホンマやで」


柚の頭を撫でた。
くぅぅ…猫撫でてるみたいや!


「蓮君、彼女いる?」


「ん?いない」


「え~、隠さなくてもいいよ」


「マジ、いないって」


ホンマやで。
彼女っつーより…いや、ちょこっと遊んでただけ。

女が誘ってくるし。


「柚は?」


「いないよ」


「好きな人とか…」


「…いる」


顔真っ赤にして俯いて、もしかしてって思った。

俺じゃない誰か…。