海が近くなると、柚は大喜び。

「すごいね、綺麗~!」

「ホンマやなぁ!」


柚も綺麗やで…なんて、んなこと言えるわけないっ。


俺、アホか。アホや。


バイクを停めて、柚と手を繋いで海へと向かって歩く。


「泳ぎたい~」


「ええで。水着姿見たいし」


「もうっ、蓮君ったら!」


顔を真っ赤にして、走って行く。


どこ行くねーん。
ホンマ、かわいいやつだ。


追いかけて、柚をつかまえた。
ベタやな。けど、ええやないか今日くらい。


「柚、そこの店で水着売ってるから…泳ごか」


「え、ホント?」


「うん。ほな、行こか」


ここの海、人気ないみたいやし。貸し切りやな。