「さてと。じゃ、今日はもう終わりっ。皆、お疲れ様」


店長が店の外に置いてあった花を中に入れて言った。


「お疲れー」


店を閉めると、店長は太一達を連れてどこかに行った。


兄貴はひとりで、荷物をまとめると言って家に帰った。


俺と柚をくっつけるためやろな。

サンキュー。


「ほな、柚帰ろか」

「うん」


年上とは思えない、子供っぽいところがキュンとする。


アホか、俺。


柚と一緒に帰れるとは…幸せもんやな。


だけど…ここでひとつ問題が。


俺が今、超したいことがある。

…柚と手を繋ぎたい。