許さん、兄貴!

何が花屋でバイトや。
俺にケンカ売ってるんか。


花屋に着くと、俺はすぐに柚に抱き着いた。


「ゆ、柚~!」


「えっ、れ、蓮君!」


柚は顔を真っ赤にして、慌てていた。

かわいい。


「学校じゃなかったのか?」


「俺は兄貴みたいに真面目やないから」


いっつも勉強、勉強、勉強。

アホみたいに勉強ばっか。


友達は、ノートとシャーペンやな。あ、教科書も。


「将来、危ないんじゃないのか?」


「俺は兄貴とは違う」


俺達が睨み合っていると、柚が俺の服をぎゅっとつかんだ。