「柚さんとお前をくっつけて、俺は店長を…」


太一は俺の腕を引っ張って、興奮しながらぺらぺらとしゃべっていた。


店長狙いか。


「んで?ライバルは…」

「兄貴や」

「あー…でもよ、蓮のほうがいいと思うけどな」


慰めじゃないよな?

三人の顔をじっと見つめると、ニヤニヤしながら俺の肩を叩いた。


「男な中の男で、女のすべてを知ってるって感じ?」


「なんや、それー」


「いや、マジ」


女のすべて…ね。
今は柚だけを知りたい。

柚のすべて…って、俺キモいな。