俺や友達は、必死にあいつを探した。


やっと見つけた場所は、公園のデカイ木に登って泣いていた。


『彼氏とケンカしたんやろ?』


『関係ないやん』


泣きながら、俺を睨む。


『今まで探してたんやぞ?』


『お節介』


『お前も、彼氏できるまでお節介やった』


弁当作って俺に押し付けたり、ネクタイ曲がってる言うて直したり。


『本当は彼氏なんて、どーでもええ。ただ…ひとりになりたかった』


木からゆっくりと降りて、俺の背中にしがみついてきた。


『ありがとう…』


ホンマやで。