「愛美ちゃん、蓮君のこと本気で好きなんだよ?好きで…振り向いてもらいたくて必死なんだよ?」


…何を言いたい?
必死?それがなんや?

俺は本気で柚が好きだってことを伝えようと必死やった。


「好き好きって…何で必死になって言ってんの?」


「だって…」


「柚は俺の彼女やろ。どうしてや?」


言葉に詰まる柚。
彼女なのに、どうして…?


柚は俯いて、俺のエプロンをつかむ。


「わかった」


「本当?」


「もうええから」


柚の手をつかんで、離した。
エプロンをテーブルに乱暴に置いて渋谷に向かう準備をした。


愛美は絶対、そこにいる。
あいつ、毎日言ってたんだよな…渋谷に行こうって。