少年と少女は歩いていた
あどけなさが残っている2人
大きなリュックを背中にしょっていて
はたから見たら今から遠足に行く
子供たちに見えるかもしれない
「はあ、も~待ってってばあ」
「たけるーおっそいよ!」
少年と少女の名前は
"たける"と"はるか"
「はあちゃんがはやいんだよ~」
「たけるが遅い!」
たけるとはるかは一緒に歩いている
「うぅっ....」
「ほらー男のくせにすぐめそめそと」
遠足なんて楽しいものではない
「めそめそしてないもん」
「もんって...あんたねえ」
「はあちゃんは男らしすぎ...いたっ」
はるかは、突然たけるを殴った
はるかが
口をへの字にしていることに
たけるはまだ気づいていない
「う-....」
たけるは驚きと突然の痛みで
顔を歪ませてうめいた
そして少し間を置いてから
はるかを怒らせてしまったことに
気がつきあたふたした
「は、はあちゃん・・?」
「たけるなんてもう知らん」
孤独の中に残された
哀れな子供たちの旅は・・