「・・っ、それでも・・あなたが
 来てくれたから、あたしは
 助かったんです。
 智・・妹は、あたしの事を
 最期まで気遣って、息を引き
 取りました。あのこは、
 あなたを責めるなんて絶対
 しません。あなたは・・
 あたしの命を救って
 くれたんですっ。
 ・・それだけで充分感謝して
 います。あなたが責任を
 感じる事はありません。」


彼の目を見て那智はそう言うと、
目に涙を溜めながら微笑んだ。