路地に着くと蓮は、何かを
探す様に地面を見ながら歩き
出した。

歩道の端を見ると、何かの
染みが目に留まった。

蓮はその染みに触れる。


「これは・・、被害者の・・血?
 と言う事は・・・。」


ブツブツ言うと、いきなり
こちらに言った。


「攫われた女性は、・・・。
 1人じゃない。2人です。
 どうやら黒いバンで逃げた
 様ですね。場所は此処から
 そんなに遠くない・・空き家?
 周りは墓地か・・。
 造りは西洋風、俺の見える
 範囲以内と言う事は・・。
 明智さん、此処から半径
 2㎞以内に、墓地に囲まれ
 た西洋風の建物が在る筈
 です。今すぐ調べて下さい。
 そこに2人は居ます。」