死という言葉が
頭を埋め尽くす。


「オレに逆らうヤツがわりぃ。
 オレは悪くねぇよなぁ?
 もとあと言えば、
 コイツ等のせいだろぉ?
 そうだよなぁ?」


男は向きを変えブツブツ言い
ながら、私の方へ歩いて来た。


えっ??な・・何??


「止めてっ!!」


那智の声が聞こえる。

だが男は、躊躇なくナイフを
私に向かって降ろした。


「キャァァァァーーッッ!!」

私はあまりの痛みに悲鳴を
あげ、声にならない想いを心の中で呟いた。


助けて!お姉ちゃんだけでもお願い・・誰か・・助けて下さい。


床に倒れながら、
それだけを必死に願う。