「私には家族がいない、君は
 身よりもないと言っていた
 だろう?君さえ良ければ、私と
 家族になろう。」


長谷川は満面の笑みだ。かなり
本気で言っているのだろう。


「家族になるのだから、
 君の名前を教えてくれ。」

「まだ家族になるなんて、一言も
 言ってないだろっ!」


慌てて少年が言うが、
完全に長谷川は聴いていない。