それは変人が嫌だとかじゃなくて。 ただ単に目立ちたくない。 っていうのが本音。 するとそんなあたしの考えなど知る芳もない変人は、どんどんあたしの教室に近づいて来る。 そして……。 ガラ。 来た。 「恋仔ちゃん」 満面の笑みで教室に入ってきてあたしの机の前で立ち止まった。 「おはよ」 「え……ぁ、おはよぅ」 相変わらず整った顔。 まぁ……生まれつきの顔だから変わる筈もないんだけど。