あーちゃんを誤魔化すのは至難の業だと分かっている。単ににやにやしているだけなら放置プレイだけど、あからさまに隠そうとしてしまったから。
「べ、別にー…あは」
「一香」
盛大につかれた溜息。
そしてそこで気づいた。
ここで教えれば、二人がメールできるようになるかもしれない。
「ねぇー、何なに何なのー?」
非常に珍しく子供のようなあーちゃんに、あたしは言う。
乙女心の複雑さというのを、客観視できずに。
自分のことなら分かるのに。
せめて迷いの「ま」の字だけでも浮かんでくればよかったのに。
「べ、別にー…あは」
「一香」
盛大につかれた溜息。
そしてそこで気づいた。
ここで教えれば、二人がメールできるようになるかもしれない。
「ねぇー、何なに何なのー?」
非常に珍しく子供のようなあーちゃんに、あたしは言う。
乙女心の複雑さというのを、客観視できずに。
自分のことなら分かるのに。
せめて迷いの「ま」の字だけでも浮かんでくればよかったのに。