「あ、ちょっと待って」


「ん?」


「あーちゃんから返信来た」



 後は帰ってからにしよう――そう決めて、急いで返信を打つ。


 あーちゃんの事だから、気を遣ってもう送ってこなさそうだけど。


 内容は……あぁ、あまりに恥ずかしすぎて言えない。



 打ち終えて待ち受けに戻ったとき。



「…ん?」


「へ?どうしたの氷室君」


「これ……」



 氷室君の表情が、若干あたしに引いているような…そんな、微妙な感じになった。


 そのようにさせた犯人は、おそらく。



「ほら、あのいるか!」



 笑って待ち受けを見せるあたしに、氷室君は大きな溜息をついた。



 氷のプリンス、基ツンデレ王子のペースを崩す業を身につけ始めた今日この頃。


 これからは好きなときに、きゅんっと出来てしまいます――――!



-end-