恋ってもっと素敵なものだと思ってたのに、自分の気持ちが一番自分を傷つけている。


 こんなんじゃ…駄目、だよね。


 氷室君のことを好きでいることそのものが、いけないことのような気がしてくる。



 もっともっと、きらきら輝いているものだと思っていた……。



 現在使用されている新校舎から、予鈴が聞こえてくる。


 静かな廊下では、やけに響いて。


 放送用のスピーカーも、とうに止められているかつながっていないらしい。


 どうして校舎そのものは繋がっているのか、全く意味不明だ。



 戻らないといけないとは思っていても、戻る勇気がない。


 傍から見れば、あんなのきっと、元カノの醜い嫉妬でしかなくて。



 実質そうなのだと、自分でもある程度理解はしている…し。