果たして、本当にあたしは、自分のことを氷室くんの彼女と思って、いいのだろうか。


　逆に、彼も彼で、あたしのことを｢彼女｣として見ているのだろうか。


　実際のところ、全くそのような認識はなく、いわゆるパシリ的な存在となっている気がしてならない。


　この際、彼がそのつもりか否かはあまり関係ない。


　現実、端から見ても、やっていることは大差ない。


　何も分かっていない。一緒に居たって、冷たい。笑ってもくれない。


　そんな現状でも、ねぇ。


　あたしはあなたの、彼女...ですか。


　頭の中が筒抜けなら、最早笑いさえ出てきそうなほど、同じことばかりを考える。


　いくら悩んでも答えが出ないことなど、あたし本人だって、じゅうじゅう理解はしているのだけれど、それはほぼ無意識。