以前と同じように、場所は武道場。


 あの子達だとあたしが思ったのは、それもある。


 でも今回は、あーちゃんに何も話していない。



 自分を強く持ちたかった。


 強くなりたかった。


 弱いあたしでも強がるくらいは出来るのだと、自分自身に証明したかった。



 これから何があるのか、その予想が現実と大幅に食い違っていたことを知ることになるのは。



 ―――二十秒後。




「………え?」




 呼吸を忘れた刹那。自分の目を疑う。