休み明け、月曜日。


 あたしは普段と同じように、氷室君と屋上でお弁当を食べている。


 日常の中で、一つ非日常なあたしの気持ち。


 固まった決意。



 ―――別れる。



 食べ終わったら、すぐに切り出そう。


 あたしのためにも氷室君のためにも、きっと最善の選択。


 そう信じて。



 箸の動きが遅くなっていくのに気づく。


 肩書きだけでも求める気持ちは変わらなくて、別れたくないと全身が言っている。



「及川」



 氷室君から声を掛けられるのは、何日ぶりだろうか。



 混沌とする自身の気持ちを感じ取ってしまったが、終わりだろうか。



「な……何?」