氷室君の、かの衝撃的な「ベッタベタ」発言から五分後。


 あたしは確実に襲われている。



 ―――氷室君の目に。



「……こんなのも無理って。どんだけアクション苦手なんだ」



 痛い。痛すぎる。氷室君の視線が痛すぎる。



 初っ端から登場したマシンガン。


 平気な氷室君が逆におかしいんだと思えてくる。


 あまりの怖さに画面からは完全に顔を逸らし、氷室君の腕にしがみつく。



 特大の溜息が頭上斜め三十度辺りから聞こえてきた。



「怖がりすぎだろ」



 呆れきった声。