今日の氷室君は、白地にうっすらブルー系のグレーのストライプが入った襟付きシャツに、ストライプのジーパン。


 小ざっぱりとしているようで、さり気なく使われてる小物系が引き立っている。


 一言で言えば。とにかくよく似合う。



 歩くこと五分。


 そんなドキュメンタリーみたいなことを考えた。


 どこのお金持ちの邸宅ですかと言わんばかりのとても綺麗な一軒家の前で、氷室君の足が止まった時に。



「ついた。手ぇ放せ」



 そう冷たく言うけれど、無理矢理振り払ったり決してしない。


 ………どこまでも、王子だなぁ。



 入り口にそっと構える門を氷室君が開いて、あたしが通った後も閉めてくれたり、とか。