大事なことは、学習環境を整え必死に繰り返し問題を解き続けることではなく、

 なにより学習する自分自身の心身が健康であること。
 そして、

 どれだけ自分が頑張りたいのか目標を決め、

 己を叱咤し、努力すること、

 だとおもう。


 私は天才ではないから、どうしたって努力しなければならない。
 天から才は、残念ながら降ってこないのだ。

 ―――だから、

 先生を想うことを生きる糧として、塾を辞める目標に向けて、頑張った。

 先生にふさわしい女(ひと)になろうと決めて、ようやく一歩進んだ。
 踏み出した片足になんとかもう片方の足を引き寄せられた。

 たかが一歩、されど一歩。
 どんなに短い一歩でも、これは私にとって大きな一歩となるだろう。


 進めたいま、胸はすごく心地よい風を吹かせている。