「ちょ、ちょっと!!彩雅?!何してるのよ!!離して!!」


必死で腕の中で暴れるが全く動かない。

どうして、こんなことすんのよ。
どうして、期待なんかしちゃうの??


こんな自分が嫌でたまらず涙が出そうになった。


「碧…。俺、お前がいない高校生活なんて送れない。俺、お前がいないと生きていけない。俺を一人になんかすんなよ。」


声が震えてる…??

「彩…雅。泣いてるの??なんで、泣くのよ。元カノとより戻せて嬉しいはずでしょ??ァタシなんかのためにないちゃダメだよ…」


そっと彩雅の背中に腕を回し力いっぱい抱きしめた。


「彩雅、迷わないで。ァタシとはダメになっちゃったけど、今の彼女さんとはいつまでも幸せになって。ァタシはずっと貴方の幸せだけを祈ってるから。」


最後くらい年上でいさせてね??


そっと彩雅から体を離したァタシは、ゆっくり振り向きその場所から一歩ずつ歩き出した。


後ろは振り返らないよ。

彩雅はきっと幸せになる。

ァタシとは無理だったとしても、ァタシは祈ってる。

だから、彩雅、ァタシとのことを後悔しないで…。