「キス…してもいぃ??」


首を傾げて甘えてくる彼に
不覚にも胸が高まってしまった。


「え゛っ?!
心の準備が…」


言い終わる前に彼の唇が
私の唇に重なって
初めてのキスは
とても甘かった。


お互い唇を離すと
気恥ずかしくなって
まともに顔を合わすことが
出来なかった。


「じゃぁ、帰るか。」

まだ、顔が赤く俯きながら
頷いた。

雨沢君も同じなのかなと思って
少し顔を上げてみると
真っ赤な顔をした彼の
表情を見ることが出来て
うれしかった。


「雨沢君…スキになってくれて
ありがと…。」


素直な気持ちを伝えたかった。