said 桐
鈴と分かれて15分電話の主とも話しは
終わった。しつこい女で外見だけ判断する
軽い女だった。最初から相手にしていなか
ったが、ケータイに突然電話がかかり、
毎日のように電話をかける。
ついにきれて、一発いってやった。
「おまえに何か興味ねぇから、もうケータイ
にかけてくんな。」
このときの一言に後悔したのは鈴に会ってからだ。
コンビニで鈴が好きそうなお菓子、湊のための
チョコレートなどを買う。
俺っていいやつだなと思いながら、コンビ二を
後にした。雨が降る前に、マンションに着いた。
マンションの下に水溜りが一箇所あって気に
なったがそのまま、マンションに入る。
そうしたら、電話の女が居た。
見てみぬフリをして去ろうとすると、
女はとんでもないことをいった。
「あの娘、朝桐と一緒に居た子、
さっき会ったから、いじわるしちゃった。
でも、桐が悪いのよ。あんな娘なんかと
一緒にいるから。」
なんの悪びれていない顔で言うものだから
余計イラついた。