捨て猫だった私は湊に拾われたことから、
飼い猫になったんだ。
「それじゃ、そろそろ店戻らなくちゃ。
またメールするし電話するね。」
と言う愛梨の言葉にすごく嬉しくなった。
「うん。」
「またお喋りしようね。」
「うん。また会いたい。」
素直に自分の気持ちを言うのは大変だ。
「ふふ。鈴可愛い。」
「意味分からないから。」
「鈴を一人で置いていくのは心配。」
「子供じゃないから平気だよ。」
子供扱いする愛梨に少しだけ拗ねてみた。
「変な男の人に捕まらないようにね?」
「バカじゃないからついて行かないよ。」
「確かにバカじゃないけど鈴、少しは自覚
しようね。鈴は可愛いんだから。」
「大丈夫だって。」
「ちゃんとさっきの人に連絡した方がいいよ?」
私の周りは心配性がたくさん居る。
「うん。早くお店戻った方がいいよ。」
「う~ん。もっと一緒にいたいな。」
「駄目だよ。仕事サボっちゃ。」
「そうだよね。わかった行くね。
くれぐれも変な人には」
「付いてかないから。」
「その言葉を信じるよ。
それじゃぁね。」
そう言うと心配そうにカフェを出て行く
愛梨。そんな愛梨に大丈夫だよと言う
意味をこめて笑って手を振った。
そうしたら愛梨も振り替えして、
店に戻って行った。