帰り道、まだ隣の朋歌は納得いかない顔でバス停まで歩いている。





結局、あたしがプールの話が出来なかったことが、かなりご不満らしい。





「まだ来年の話だからさ……」



「あ゙っ??」



「いえ……なんでも……」





怖いよ〜





この人、めちゃくちゃ怖いよ〜





「それで、いつから通うの」



「……ほえっ…?」



「いつから神木ん家に通うか聞いてんだよっ」





ああ……その話……





「ええっと… とりあえず、凌ちゃんに料理を教わってから行こうかと……」





しかめっ面の朋歌の顔色を伺いながら答えると、黒髪をフワッとかき上げた朋歌は、なんとも言えない微笑みをあたしに向けた。





「……だろうね…
アンタの作ったご飯は、そこら辺の犬でも食べないだろうしね……」





ひ、ひどい……





まあでも、たしかにあたしは料理センス0だと思う。





中学の時の調理実習で、朋歌を含めた4人を、保健室送りにしちゃったぐらいだし。





「せめて、ちゃんと人間が食べられるご飯を作れるようになってから、神木のとこに行きなさいよ。
じゃないと、すぐフラれるわよ」



「………はい……頑張ります……」






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