「……なんだよ……コレ」
頭上から戸惑ったような怜二の声が聞こえて、
………ん?どうしたんだろ?
あたしはヒリヒリ痛む膝をさすりながら振り返ったんだけれど。
「どうし……」
うぎゃっ!!!
一瞬で頭の中が真っ白になってしまった。
だって、だって…
「コレって、お前の?」
ゆっくり振り返った怜二の手には……
“化学教師は調教プレイがお好き!?”
あのエロエロDVDが握られてるんだもんっ!
「あのっ、いやっ、そ、それは…」
「ふ〜ん… こういうの持ち歩く趣味あるんだ?」
違うしーーー!!!
「いや、だから、それはね…」
「へぇぇ、ソフトSM……」
いやー!完全に変態扱いされてる〜〜!
「ち、違うのっ!それは、えーっと…」
って、なんて言えばいいの?
その時のために予習してました……?
でもそれってやっぱり変態っぽくない?
必死に真相を伝えようとしても、頭の中大パニックで上手く言葉が見つからないあたしをしばらく呆れたように見下ろしていた怜二だけど。
「……もういいよ」
不意にふっと鼻で笑ったと思ったら、
「やっぱりお前って見た目通りなんじゃん……」
背筋が凍りつくほど冷たい声でそう呟いた。
………えっ…
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