私の隣では、瑞希があくびをしながら、「あと3日で卒業だね」なんていって歩いている。



私はそんな話に相づちを打ちながら早足で彼の歩幅に合わせた。



辛かった受験も終わり、無事合格した私は公立高校に、私立第一志望の瑞希は随分前に合格していた。



そして楽しく過ごした中学を



3日後卒業する。



私の中学は小学校から



メンバー入れ替わらずだったので



あまり実感がわかない。



ただ、卒業式の練習をしたりしていると



ああ、このメンツとも最後なのか…って思う。



辛いことたくさんあったし



喧嘩もたくさんしたけど



それ以上に楽しいことたくさんあったから、9年間過ごした仲間と離れるのは悲しい。



瑞希の隣でこうやって歩くのも最後かあ…なんて思いながら



瑞希をチラリとみる。



目があった瑞希はニコリと笑いかけてくる。


この笑顔が好きで昔から瑞希を笑わそうといろいろしたことを少し思い出した。