「無い物は作っちゃえばいーじゃん!」

亜由美は得意げな顔で私達を見る。

「ま…待ってよ!作るって何をよ!?」

私は手先が器用とも言いがたいし、何と言ってもクリスマスまであと1か月くらいしかない。
簡単な物でもプレゼントに仕上げる自信なんて無い。

「何をってそれは今から考えるんだけど。」

こういう先を考えないで発言するあたりは亜由美らしい。

私がつい深いため息をつくと、

「凛ちゃん!いいじゃない!」

有紀さんの嬉々とした声が聞こえてきた。

有紀さんには、私のため息の意味は伝わらなかったようだ。

「でしょ!!慶たん、きっと喜ぶよね!」

亜由美もますますテンションが上がっている。

「ね、凛ちゃん!亜由美ちゃんと一緒に作りましょうよ!私もお手伝いくらいは出来るから!」

私は亜由美と有紀さんの眩しすぎる笑顔を前に、首を縦に振るしかなかった。