「そのうちに、あの子に触れたいとか独り占めしたいって思うようになったんだけど。そんな気持ち初めてだったし、なんとなく悪い事だって分かってたから誰にも言えなかったんだ。もちろん本人にもね。
それが、私の初恋。」


優奈は話終えるとスッキリした表情をしていた。

「でも……槙斗さんは男だよね?」

亜由美が身を乗り出して、素朴な質問をする。

「うん。初めてこの人ならって思えた男の人なんだ。」

「あぁ……そっか!」

亜由美は納得したように手を打った。

「じゃあ、亜由美や凛と同じだね!
亜由美達も生身の男の子には用はないから!」

その言い回しはいかがなものかと、私は目をキョロキョロさしたけど、優奈は笑って

「そうだね!」

と言った。