「昔の恨みなんて無理矢理じゃない?根拠でも?」
宏美さんは睨み付けながらも言った。
そりゃそうだよな。
雫はそんなことしないんだから。
「もちろんあるわよ、ねえ?」
山田は中島に目で訴える。
何か根拠はありそうだが…いつの間に集めたんだよ。
「え、ええ。貴方のご両親は飛行機で旅行中に亡くなってる。その飛行機を操縦していたのはどこかに連れて行かれた古屋氏なんです…」
「だからってそんな回りくどいことしねぇよ!」
「頭がイイって怖いね~」
「オイ!調子乗るなよ!」
雫を追い詰めるような言葉を並べられて、しかもそれが嘘くさいんだから頭にくる。