私達は、夏の暑さなんておかまいなしにあちこちとばか騒ぎしながら遊び回った。車でぐっすり眠った広海も、いつも以上にはしゃぎ回っていた。
遠出してきていたので、この日はみんなで泊まることにしていた。夜ご飯を済ませ、コンビニでお菓子やお酒を買い込んだ私達はホテルに向かった。
「僕達は3階、礼ちゃん達は2階ね」
チェックインしてくれた春くんが礼にカードキーを渡した。覚は近くに友達が住んでいるので、今晩はその友達に泊めてもらうと言っていた。
「あとで部屋に来いよ」
広海はコンビニの袋を持ち上げて言った。
私達は部屋に入るとベッドに体を投げ出した。
「あぁ~。このまま眠りたい」
亜季は今にも寝てしまいそうな顔をしていた。亜季もまた広海と同じように仕事に追われる毎日を送っていた。礼と私は、寝息をたて始めた亜季を起こさないようにシャワーで汗を流してそっと部屋を出た。