お昼ご飯を食べた後、私は帰り支度を始めた。
おばあちゃんも少し手伝ってくれた。
駅まで行くのに、おばあちゃんはまた、近所のおじさんを頼んでくれていた。
「じゃあ、おばあちゃん色々ありがとう。また来るね!!」
私は駅に着くと、おばあちゃんの手を握って泣かないように笑った。
「またおいで。それと、夜深ちゃん…ごめんね。男の子の名前、おばあちゃんも覚えてなくてねぇ…」
「ううん。いいの。おばあちゃんに会えただけでも私…嬉しいから。」
「そうかい…ありがとう夜深ちゃん…」
「ありがとう。おばあちゃん。」
我慢していたけど、涙がドッと溢れてきた。
「おばあちゃん……寂しかったでしょう?私が…また来るから、もう…寂しくないからね…」
おばあちゃんは「うんうん」って言いながら頷いてくれた。
「ほら、もう行きなさい…電車もう来るよ…」
「うん…バイバイッ…」
「じゃあね…夜深ちゃん……」
「っ……」
私はくるっとおばあちゃんに背を向けて、駅のホームへ歩いた。