夜になった。
ピンポーンーー
家の呼び鈴が鳴ったので、私は急いで玄関に向かった。
「夜深…」
ドアを開けてすぐに唯人君が私を抱きしめた。
ふわっと唯人君の香りに包まれる。
「唯人君…?」
「……ごめん…俺…また夜深が…いなくなったらって考えてて、ドア開いていたから…」
そう言ってから唯人君は
「よかった」
と言うと、更に強く私を抱きしめた。
「中に入ってもいい?ケーキとシャンパン買ってきたんだ。」
アルコールは入ってないけどね。
と、はははと笑う唯人君。
私はそんな唯人君に微笑んで、中に招き入れた。