「今日は寒いけど晴れだよ!」
「うん」
「放課後、どうする?夜までは時間あるし。放課後は俺にお任せでいい?」
「うん」
チクチクする。
唯人君の顔……
見れない。
「……じゃあ、ラブホ行く?」
……は?
「っ…何でっ…!」
私は真っ赤な顔で唯人君を見た。
「…やっと見てくれた」
「……」
何よそれ。
「ずるい」
「ずるいって… だって夜深が俺のこと見てくれないからさ。何で?」
「それは……」
それは……
「言わない」
「何で~?」
「言わないったら言わないの!!!」
「なんだ…」
唯人君はちょっとつまらなさそうに唇を尖らせた。
だって、言えるわけないもの。
二十五日、クリスマスの日に
唯人君が私より優先させるものに嫉妬していて
そんな自分がものすごく嫌だ。
なんて……
そんなの……私じゃないでしょう?