なぜ、唯人君はこんなに私を見てくれるのだろう。
私は、唯人君をどう思ってるのだろう。
好き?
わかんない。
でも今は……
「唯人君……ごめんなさい。」
「何が?」
「…私…本当は嬉しかったよ。いつも気にかけてくれてること、嬉しかった…」
「夜深…」
「っ……ありがとう…」
私は握っている唯人君の手を更に強く握りしめた。
「……夜深…俺…」
「……?」
「やっぱり好きだぁ…」
唯人君はそう言うと私を優しく抱きしめた。
「……唯人君…?」
「温かいな…夜深は……ごめん。こんなことするつもりじゃなかったんだ…今から夜の散歩?」
「そのつもりだったけど……寒い?」
「うん。」
「だったら……」
だったら……
「今日はいいや。」
こんなに寒いのに、私のこと
待っててくれたんでしょう?
“一目惚れ”ってちょっと信じられないけど
本当なら……
「もう少し、温めてあげるよ。」
私が……